共同生活援助における「強度行動障害者体験利用加算」は、強度行動障害のある方が本利用に先立ち、一定期間の体験利用を行った場合に算定される加算です。体験利用の実施には、所定の支援体制を整え、加算の対象となる条件を満たす必要があります。本記事では、算定要件や留意点について、わかりやすくご説明します。


強度行動障害者体験利用加算とは?

 一定の研修を修了した者を配置している事業所において、強度行動障害を有する者に対し、体験利用を実施した場合に算定できる加算です。


対象サービス

共同生活援助(介護サービス包括型、日中サービス支援型)


加算単位・算定要件

400単位/日


対象者要件:
以下のいずれにも該当する者

  • 行動関連項目合計点数が10点以上であること
  • 指定共同生活援助又は日中サービス支援型指定共同生活援助を体験的に利用していること


1.日常生活に支障がない 2.特定の者であればコミュニケーションができる 4.独自の方法でコミュニケーションができる
3.会話以外の方法でコミュニケーションができる 5.コミュニケーションできない
1.理解できる 2.理解できない 3.理解できているか判断できない
1.支援が不要 2.希に支援が必要 3.月に1回以上の支 援が必要 4.週に1回以上の支援が必要 5.ほぼ毎日(週5日以上の)支援が必要
1.支援が不要 2.希に支援が必要 3.月に1回以上の支 援が必要 4.週に1回以上の支援が必要 5.ほぼ毎日(週5日以上の)支援が必要
1.支援が不要 2.希に支援が必要 3.月に1回以上の支 援が必要 4.週に1回以上の支援が必要 5.ほぼ毎日(週5日以上の)支援が必要
1.支援が不要 2.希に支援が必要 3.月に1回以上の支 援が必要 4.週に1回以上の支援が必要 5.ほぼ毎日(週5日以上の)支援が必要
1.支援が不要 2.希に支援が必要 3.月に1回以上の支 援が必要 4.週に1回以上の支援が必要 5.ほぼ毎日(週5日以上の)支援が必要
1.支援が不要 2.希に支援が必要 3.月に1回以上の支 援が必要 4.週に1回以上の支援が必要 5.ほぼ毎日(週5日以上の)支援が必要
1.支援が不要 2.希に支援が必要 3.月に1回以上の支 援が必要 4.週に1回以上の支援が必要 5.ほぼ毎日(週5日以上の)支援が必要
1.支援が不要 2.希に支援が必要 3.月に1回以上の支 援が必要 4.週に1回以上の支援が必要 5.ほぼ毎日(週5日以上の)支援が必要
1.支援が不要 2.希に支援が必要 3.月に1回以上の支 援が必要 4.週に1回以上の支援が必要 5.ほぼ毎日(週5日以上の)支援が必要
1.年に1回以上 2.月に1回以上 3.週に1回以上

施設要件:
以下のいずれにも該当する指定事業所において、強度行動障害のある利用者に対し、個別支援計画に基づき、当該利用者の障害特性を踏まえた地域生活のための相談援助や個別の支援を行うものであること

    ・サービス管理責任者または生活支援員のうち、強度行動障害支援者養成研修(実践研修)または行動援護従業者養成研修の修了者を1名以上配置していること
    ・生活支援員のうち、強度行動障害支援者養成研修(基礎研修)または行動援護従業者養成研修の修了者の割合が20%以上であること


留意点

  • 重度障害者支援加算を算定している場合は、加算できません。


まとめ

 強度行動障害者体験利用加算は、共同生活援助において、強度行動障害のある方に対し体験的な支援を提供した場合に算定される加算です。対象となる利用者および事業所の要件を満たすことで、1日あたり400単位の加算が可能となります。算定には、研修修了者の配置や行動関連項目の評価など、所定の条件を満たす必要があります。制度の内容を正確に把握し、加算要件や留意点を確認したうえで、適切に運用することが求められます。